育児の気持ち

向田邦子「阿修羅のごとく」が頭の中に浮かぶ日々~女の本質を書いた本~

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独身時代の時に好きで、文庫を何度も読みました。なぜか、ふとこの本の事を思い浮かんで。ちょっと語ってみます。

頭に残る言葉

「阿修羅のごとく」を読んだのは、独身の頃でもう15年はたっていると思います。15年前なので、本のとおりの言葉ではないのですが、印象に残っているシーンがあります。

ラストシーンで、4姉妹誰かの夫が火葬場の煙を見ながら「女は阿修羅だよな。すべてを壊していく。しかし、そのあとに創造する」と思い浮かべるシーンです。独身時代にも共感はできていたのですが、自分が母親になって、さらにリアルに共感すると思いだしてしまいました。

阿修羅ってなに?

阿修羅は仏教の神様の一人で、破壊をつかさどるそうです。でも、破壊は悪い事ではなくて、次に生まれる新しい始まりを示すのです。つまり、「阿修羅のごとく」で最後につぶやかれていた言葉の意味は、「女って現状を破壊していく。とんでもないと思うんだけども、次に新しい何かが始まっていく、素晴らしい力を持っている」ということになるんです。

「阿修羅のごとく」のおもしろさ

私が、どうしてこの本が好きだったかというと、4姉妹のそれぞれの人生が見られたから。女性の人生のありがちパターンをそれぞれの姉妹で書いてくれているんです。それぞれの立場、思いに触れられるのがとてもおもしろかったです。そこに、自分の今の状況や未来像を重ねていました。

3人育てている、私の阿修羅

本を読んでから何年もたって、母になり、母歴9年。女はやっぱり、阿修羅だね。そう、よく思い浮かべます。

産後クライシス

産後に、妻がこわくなった。出産を機会に、夫婦関係ががらりと変わって、産後クライシス状態。よく聞く話だし、実際に私も産後のガルガル状態を経験しました。産後のホルモンの影響だとか、母性本能のせいだとか言われていますよね。

まさしく、現状を破壊して、母となろうとする、父親を求めようとする「阿修羅」な状態だなって思うんです。女性って、阿修羅になるようにプログラミングされていると思った方がいい。

子供の成長と共に変わりゆく柔軟性

子供の成長で、家庭環境はどんどん変わっていきます。日々が単調に思えていても、変化は着実に近づいていて。母のカンで今だ!っていうときがあるんです。

そんな時、住環境を大きく変えたり。生活スタイルを変えたり、習い事を始めたり、辞めたり、犬を飼ったり。現状を壊して、新しい環境を作ろうとすることの繰り返しです。私は、自分で感じて自分で行動しだすから良いけど、夫の立場だったら「わあ!変わった!」って驚きがあるんだろうなって思います。そこで、そっか。となってくれるから、ありがたいです。きっと、いくつか訪れる変化の時期にイライラしている事もあったし、自分で勝手に決めちゃったこともあるとおもいます。そこで、ぶつかって喧嘩になるのは怖いなって思いつつ、止められない自分もいて。何とか今までやってこれて良かったと思う限りです。

向田邦子「阿修羅のごとく」とは

最後になりましたが、作品をきちんと紹介したいと思います。(ウィキペディアより)

1979年と1980年にNHKで放送されたテレビドラマ。文庫化されている。2003年に映画化、2004年に舞台化されている。
1979年と1980年にNHKドラマ出演者「いしだあゆみ、矢吹ジュン、緒形拳」
2003年映画出演者「大竹しのぶ、黒木瞳、深津絵里、深田恭子」

この本を読んでいた独身の頃は、登場人物の四女に年代が近かったけど、今は子供もいる主婦になってるからきっと、違う立場の登用人物の視点で読めるかもしれないなあと思うともう一度読んでみたくなりました。

 

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